バグ表現についての研究。
日々デスクに向かい、バグに関連するような表現をコンピューターを使って制作し、Instagramアカウントに投稿し続ける試み。​​​​​​​
自分のバグ表現

自分がこれから、デザインを生業としていくに当たってすごく不安に思うのが、デザインの幅や領域がどんどんと広くなっているということ。サーキュラーやサステナブルという言葉が浸透し始めた時代になり、ブランドの価値も見た目だけではなくなってきている。使う人が手に取る部分だけではなく、資源の調達から製造まで目に見えない部分までデザインに携わることを求められている。また、デザインの名前も人知れず拡大し、幅の広いデザイン領域からとてもニッチなデザイン領域まで名前がつけられ、アートとデザインの違いさえ曖昧になってきていると感じている。そんな中で自分はどの分野で何を表現していけば良いのか、ここ最近とても不安になっている。進路やこれからのことを考えるうちに、その不安を解決するのは、自分の表現の軸を持つことが重要だという考えに至った。 
現在、様々な制作を続けている中で興味を持っているのが、バグについての面白さを汲み取った表現である。バグとはコンピューターなどのエラーから起こる意図しない行動のことを指している。バグにはいくつか種類があると思っており、人を不愉快にさせるようなバグもあれば、意図しない行動によって起こされたヘンテコなバグはクスッと笑ってしまうような要素も含まれると思っている。ゲームなどのバグではアバターのサイズ感がおかしくなってしまったり、いけない道にいけてしまったりすると思う。制作者の粋な計らいでイースターエッグのような要素までもバグに近いものを感じる。そこで、自分が面白いと思っているのは、そのデジタル的な表現がリアルな空間にででくること。現に日常的に「バグってる」といった言葉の表現は多く使われ耳にすることがあると思う。普段、自分らが見ているそうだろうと思うことを急に裏切られ、おかしな行動が起きていたり、前後の状況が理解できない場面に出くわす面白さがあると思う。そんな表現を自分の制作に結びつけていくことはできないかと考えている。 
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